オコテペケ県
オコテペケ県(Ocotepeque)はホンジュラス西部に位置し、東はレンピーラ県、西はグアテマラ、北はコパン県、南はエルサルバドルと接しています。総面積は約1,400㎢で、日本で最も面積の小さい香川県よりもやや小さい規模です。県は16の市から構成されており、県都はヌエバ・オコテペケ市(Ocotepeque)です。
オコテペケ県は観光地としてはまだ広く知られていませんが、グアテマラとエルサルバドルの両国と国境を接しており、文化や人の往来が交差する地域として知られています。また、県の大部分が山岳地帯に位置していることから、国内でも比較的冷涼な気候の地域として有名です。
県内および周辺には豊かな自然を生かした観光資源が点在しています。エルサルバドルとの国境にそびえる国内第3の高峰「エル・ピタル山」をはじめ、ホンジュラス・グアテマラ・エルサルバドルの3国国境にまたがる「モンテクリスト・トリフィニオ国立公園」、さらにホンジュラス最高峰を有する「セラケ山国立公園」などがあり、登山や自然観察を中心としたエコツーリズムの可能性を秘めた地域です。
隣県のレンピーラ県には、もともとレンカ族と呼ばれる先住民族が暮らしていましたが、このオコテペケ周辺の地域には、マヤ系民族の一つであるチョルティ族が住んでいたとされています。その影響から、オコテペケ(Ocotepeque)という地名は、彼らと関わりの深いナワトル語に由来すると考えられています。
この地はかつて「オコテペトル(Ocotepetl)」と呼ばれており、これはナワトル語で「オコテ(松脂を多く含む松)の丘」を意味します。古くからオコテの木に覆われた広い谷に位置していた様子が、この地名からも容易に想像できます。
ちなみに中米地域には、「~テペケ(-tepeque)」と呼ばれる地名が数多く存在します。ホンジュラスでは「シガテペケ」、グアテマラでは「ケサルテペケ」、エルサルバドルでは「テクシステペケ」などがその代表例です。これらの地名はいずれも、ナワトル語の 「tepetl(丘・山)」 に由来するとされており、地形的特徴を反映した名称であることが分かります。オコテペケという地名もまた、こうしたメソアメリカ共通の地名文化の流れの中で生まれたものと言えるでしょう。
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